ARTICLEワイン記事和訳 本記事は著者であるジャンシス・ロビンソンMWから承諾を得て、
Jancisrobinson.com 掲載の無料記事を翻訳したものです。

19.jpg今日の木曜特別シリーズは昨日有料サイトに掲載したものである。コラヴァン(Coravin)はワインを抜栓せずにグラスで提供することができるシステムだが、以前当サイトの「コラヴァン販売中止」に掲載したボトルが破裂する問題を克服し、販売を間もなく再開すると発表した。

米国消費者製品安全委員会 (CPSC) は、写真のようなボトル用保護スリーブをすべての顧客に提供するという対応策を正式に承認した。(比較的稀ではあるが)コラヴァンの使用によって圧がかかり、ボトルが破裂した場合にもガラス片の飛散をこのスリーブで防ぐことが可能であるということである。このCPSCの迅速な対応はアメリカ国内でコラヴァンの販売を再開できることを意味する。彼らはまた、「カナダ保健省はこの対策案を受け入れると発表した。EUの当局もコラヴァンのリスクは低く、特別な対策は不要だと結論付けた。しかし、弊社は自主的に米国で承認された対応策を国際ベースで適用する予定だ。」と述べている。

彼らは現存の全顧客に2週間以内にスリーブを提供する考えで、7月の2週目までにアメリカ、カナダ、イギリス、フランス、イタリア、ドイツ、スペイン、香港での発売を再開したい構えだ。 

彼らは10月までにイギリスとフランスで本格的に発売を開始したいと考えており(現在はアメリカから取り寄せなくてはならない)、他の国での対応もそれに続く予定だ。

関連するCPSCのコメントは ここで読むことができる。私がこの情報を公開するのは私自身もコラヴァンを使っているからというだけではなく、コラヴァンの有用性に気付いているワイン専門家が多くいることを知っているからである。レストランやワインバーではコラヴァンを使うことで高価なワインをグラスで提供できるし、ニュージーランドのフェルトンロードのニジェル・グリーニング(Nigel Greening)がこのスレッドで指摘しているように、ワイン生産者たちは出張に出発する前にコラヴァンを使ってボトルの品質を確認することができるので、ブショネなどの劣化対策に予備のボトルを持って行く必要がなくなるのだ。

多くのパープル・ページャーは上記のスレッドや以前のこのスレッドでもこの新しい機械に強い興味を持っていると思ったのでおそらくこの話題は公開した方が良いと判断した。

ただし、もしコラヴァンを使うのであればあくまで自己責任でお願いしたい。

原文