先週木曜日のワイン・ガラパーティでは1800万ポンド(300万ドル)の寄付がルーム・トゥ・リード(Room to Read)に寄せられたが、そのハイライトは才能溢れるオーストリア・ワイン・マーケティング委員長、ウィリ・クリンジャー(Willi Klinger)によるある提案だった。
委員会からは気前よく下記のワインが提供され、集まった財界人たちに世界の偉大なワインがフランス、イタリア、カリフォルニアのものだけではないということを気づかせた。
Bründlmayer, Brut 2010 Kamptal
Hirtzberger, Honivogl Grüner Veltliner 2012 Wachau
Salomon, Kögl Riesling 2011 Kremstal
Loimer, Dechant Pinot Noir 2011 Kamptal
Muhr van der Niepoort Blaufränkisch 2011 Carnuntum
Esterházy Scheurebe/Roter Traminer Beerenauslese 2010 Neusiedlersee-Hügelland
しかしこれだけではない。ウィリはルーム・トゥ・リードの創設者であるジョン・ウッド(John Wood)に委員会のクリスマス予算に相当する1万ユーロの小切手を送ったのである。つまり、彼らは今年クリスマスカードとザッハトルテを贈るのを取りやめるのだ。その代わりにその寄付によって発展途上国の300人以上の子供たちが利用できる図書館が設立され、アジアやアフリカの子供たちに読み書きの知識がもたらされるという喜びを感じることができる。また、チャリティは監査が厳しく行われ、間接費用が非常に低く、効率が非常に高いという点からも安心できる仕組みになっている。写真はルーム・トゥ・リードがザンビアに設立した図書館の様子である。また、ぜひ「Do Not Read This」という斬新でよくできた動画も見てほしい。
我々の多くは私的にも公的にも、毎年のクリスマスカードや贈り物に相当な金額を消費している。そのお金を、そろそろ目的を持って寄付にまわす時代になったのではないだろうか。今夜私は、ヒュー・ジョンソンとイギリスのワイン業界の多くの仲間と共に、ヴィントナーズ・ホールで開催されるマリ・キュリー・キャンサー・ケアを援助するためのディナーに出席する。これもまた非常に価値のあるチャリティであり、私たちのまさに目と鼻の先にあるホスピスの経営に使われるものだ。多くの寄付が集まること、とりわけアクサ・ミレジムのクリスチャン・シーリー(Christian Seely)から素晴らしいワインが提供されることを祈ってやまない。
また、イギリスのワイン業界のチャリティであるザ・ベネヴォレント(The Benevolent)が、過日白血病で我々の元を去ったワイン・オーストラリアの故イヴォンヌ・メイ(Yvonne May)の追悼として同様の寄付を募っている。
(原文)