コンセプト

代表メッセージ

ワインが好きで、ただ知りたくて、たくさんの勉強をしました。日本、アメリカ、イギリスのワインの資格を取得しましたが、その勉強過程で日本では「もっと知りたいのに情報が不足している」と感じたことがたくさんありました。

例えば、科学的な根拠の説明や、「なぜ?」「どうして?」という掘り下げ。
そんな中、WSET Diplomaの勉強を通して、英語でならそんな情報を得ることができると知りました。

日本語での情報がないと、「これが世界共通の知識」と思いがちですが、翻訳されている情報はほんのわずか。もっともっと、楽しいワインの知識が世界には広がっています。

ーーだから、日本語でそれをもっと国内に広めたい。

そんな思いで、ワインの「なぜ」「どうして」を考える講座を開講しています。
また、海外のワイン専門サイトの翻訳を掲載し、グローバルなワインの流れを知っていただくお手伝いをします。

代表・ 小原陽子

翻訳記事について

基本的にはjancisrobinson.comの無料記事の以下の2シリーズのうち、ジャンシスによって書かれたものだけを翻訳・掲載しています。「日本的なフィルターを通さない」よう日本人になじみのないトピックも取捨選択をすることは避けています。それ以外のイレギュラーな記事についても、ジャンシスの書いたものはほとんどを翻訳対象としています。(原文の発表から訳文の公開まで原則として5日間のタイムラグを設定しています)
・土曜日に発表される、Financial Times掲載記事の編集前の原文
・木曜日に発表される、現在の出来事に関連のある昔の記事の再掲

なお、翻訳100本到達を機にジャンシスのみならずjancisrobinson.comチーム全員の記事も自由に翻訳していいとの許可を頂きました。時間的な問題もあり全てを訳すことはさすがにできませんが、重要な記事があればできるだけご紹介したいと考えています。

各記事にはVinicuestオリジナルのカテゴリを設定してありますので、興味のある記事だけをまとめてお読みいただくことができます。また、キーワードによる記事の検索も可能です。

このような記事を積極的に読んで欲しいWSET Diploma受験生のために「Diploma受験生必読」というカテゴリも作ってありますので、ご参照いただければ幸いです。ただしもちろん、Diploma受験生の皆さんは英語の原文を読むこともお忘れなく。

ジャンシスとの出会い

世界的ワインジャーナリストであるジャンシス・ロビンソンの名前を知ったのはワインの勉強を始めてしばらくのことでした。ディプロマの勉強にも彼女の書いた本を何冊も読みましたが、まだまだ当時ははるか遠い存在でした。 その彼女と実際に対面することになったのが、ロンドンのギルドホールで行われたWSETディプロマの卒業式です。

私はその日、日本人女性でディプロマを授与されるのが自分だけだと知っていました。当時WSETでは中国系の人たちの活躍が目覚ましく、日本の存在感はとても薄いものでした。また欧米の人から見て日本人は他のアジア人と区別がつかないため、せっかく会場にいるのに「日本人である」ことが認識されないのは悔しいと考えました。そこで、当時名誉校長だったジャンシスから一人一人卒業証書が授与されるステージに、着物で登壇することにしました。

その時のジャンシスの反応は今でも忘れられません。大きく手を広げて喜んでくれたと同時に、日本風に深いお辞儀をするというパフォーマンスまでしてくれたのです。着物を着ることで、会場だけでなく彼女にも「日本人がいた」と記憶してもらうことに成功したと確信した瞬間でした。

翻訳のきっかけ

帰国してしばらくして、以前から気になっていた「日本語になっているワイン情報が少ない」問題について考えていたとき、ふと目についたのが彼女のウェブサイト、jancisrobinson.comのFree for Allの記事です。Free for All、すなわち誰もが無料で読める記事で、ディプロマの勉強の間も何度お世話になったかわかりません。しかし、「誰でも無料」とは英語が読めることが前提なのです。

―英語が読める人が無料で読めるのに、(英語の読めない)日本人がこれを読もうとしたらお金を払って翻訳してもらわなくてはならないなんて、ナンセンスだ。

そう思った私はそれを自分が日本語にし、ウェブで公開することを思い立ちました。そのためにはジャンシスの許可が必要です。着物の件で彼女の記憶に残っているうちに交渉を始めねばと考え、彼女を説得するためのメールの文章を何日もかけて書きました。ディプロマで培ったEssayの知識を総動員し、日本に彼女の記事を紹介することの重要性を訴える文章を。長すぎず、短すぎず、ワード1ページに収まるように・・・。

そしてCV(英文の履歴書)と共にそれを送る準備が整ったとき、ようやく気づいたのです。私はジャンシスのメールアドレスを知らない、ということに。

ジャンシスのウェブサイトにはよくある「お問い合わせフォーム」がありました。私の目の前にある彼女とのつながりはそこだけでした。このようなフォームからは当然添付ファイルは送れませんし、あまり長文になるとエラーになることもあります。だからCVはあきらめ、ワードの本文のみを貼り付け、送信ボタンを押しました。「もしかしたら長すぎてはじかれるかも、あるいはスタッフが読むだけで彼女には届かないかも」そんな不安でいっぱいでした。

しかし、彼女からの返信はとても早く来ました。「あなたの新しい冒険(enterprise)を心から応援します」というメッセージを添えたOKの返信でした。それからは時折、記事の内容に関するやりとりを続けながら現在に至ります。