ARTICLEワイン記事和訳 本記事は著者であるジャンシス・ロビンソンMWから承諾を得て、
Jancisrobinson.com 掲載の無料記事を翻訳したものです。

037.jpg昨日掲載した、マスター・オブ・ワイン試験での女性の素晴らしい活躍のニュースを受け、ワインに携わる女性が南アフリカで素晴らしい経験ができるというニュースが飛び込んできた。

2年前、ステレンボッシュにあるジョーダン・ワイン・エステートのキャシー・ジョーダン(Kathy Jordan)はワイン業界で働く女性を対象としたワイン研修プログラムを立ち上げた。このプログラムには南アフリカから1名、その他の国から国際枠として1名が選ばれる。この大いに成功をおさめた企画は(上の写真では左にベリー・ブラザーズのローラ・アトキンソン(Laura Atkinson)とWSETのレジーナ・リー(Regine Lee)が写っている。彼らは2014年の収穫期の真っ最中である)、今やPIWOSA・ウーマン・イン・ワイン・イニシアチブとしてプレミアム・インディペンデント・ワイナリーズ・オブ・サウスアフリカ(訳注:PIWOSA)メンバー全員を巻き込み、女性により多くの機会を与えている。

ローラ・アトキンソンは最近の彼女の体験を熱心に伝えてくれた。

「素晴らしい機会を与えてもらったと思っています。ある意味閉ざされた扉の向こうにあったワイン作りの世界がぐっと近づき、ここでしか得られない実践的な勉強の機会が与えられるのですから。この体験をしたことで、一杯のワインにこれまで以上の敬意を覚え、私たちが愛してやまないこのアルコール性ブドウジュースに向けられた努力にますます感謝の気持ちがわいてきました。」.

「重労働の末にできあがったものを実際に手にしたときの達成感は到底言葉に表すことはできません。本当に素晴らしい体験です。熟練した生産者から彼らの職人技を学び、自分の体を使ってワインを作りができるんですから。机上で議論しているのとは大違いです。私はこの経験に深く感謝していますし、このインターンシップを(重労働を恐れない)ワインの勉強を渇望している人に強くお勧めします。」

この国際枠は現在募集中で、ワインの資格に向けて勉強中、あるいは南アフリカ以外の国ですでにワイン業界に勤務する女性を対象としている。提供されるのはPIWOSAメンバーのワイナリーでの収穫体験である。

特別研修の詳細:

合格者はPIWOSAメンバーのワイナリーでワイン・メーキングチームの一員となり収穫に従事、ワイン作りの全ての過程、すなわちブドウの収穫から収穫期に行う赤白ワインに関わる全てのセラー業務までを経験できる。

合格者に与えられるもの:

  • ワイナリーでの約6週間にわたる3食付の滞在
  • ウェスタン・ケープ地域の他のワイン産地訪問
  • ウェスタン・ケープの美しい自然とケープにある観光名所見学

応募要件:

  • 国際的に認識されているワイン・メーキングの学位または少なくともWSET Diplomaレベルの知識(まもなくDiploma取得予定の生徒も可)。
  • 有効な旅券、ビザ、国際医療保険への加入
  • 合格した場合、2015年の1月末から、2015ヴィンテージの収穫のため4~6週間南アフリカに行けること

応募先:
簡単なクオリファイング・レター(訳注:募集内容に対して自分が適任であることを述べた書類=Qualifying letter)と簡潔な履歴書(CV)をエリスマ・マイバーグ(Elizma Myburgh)、elizma@piwosa.comに送付。また、問い合わせも同じアドレスで受け付ける。

応募締め切りは2014年9月30日

これと並行して恵まれない南アフリカの女性にも南アフリカのワイン及びホスピタリティの分野で機会が与えられる。